◆プログラム例会 「乳児院の現状」

乳児院・・・ご存知の方は少ないのではないでしょうか。
2021年度の活動テーマ「子どもたちの輝く未来のために~今、私たちにできること~」に沿って、3月24日例会後に『いこま乳児院』院長 辻村万里子氏をお招きして乳児院の現状についてお話いただきました。
コロナ禍で奈良-あすかの会員のみの聴講となり残念でしたが、乳児院について理解を深めることができました。

乳児院は事情により家庭で育てることのできない0歳児から就学前までの乳幼児を預かり、24時間交代勤務で養育看護する施設です。
昔のように両親がいない、いわゆる孤児は少なくなり、その代わり、望まない出産により生まれた赤ちゃん、ネグレスト(育児放棄)を含む虐待、養育困難(家族の疾病、育児ノイローゼなど)、生まれた赤ちゃんに障がいがあり子育てを放棄する、などといった、両親が揃っていても乳児院に入所するケースが増えているそうです。
いこま乳児院では看護師・保育士・栄養士・調理師・臨床心理士・嘱託医という全員が免許を持った専門スタッフで運営され、生駒山の緑に囲まれた自然豊かな環境で、お食い初め・遠足・お雛まつり・地蔵盆・お月見・クリスマスなど普通の家庭以上にたくさんの行事で、子どもたちを大切に育んでおられます。
院長の「乳児院は、人生の基盤を作る乳幼児を守る最後の砦、子どもにとって劣悪な環境なら、乳児院で大切に育てた方が良いと思っています」との言葉が心に残りました。

生まれてくる子どもに罪はありません。すべての子どもたちに平和で輝く未来が訪れるよう、厳しい現実をしっかりと受け止め、会員一同、これからの活動に生かしていきたいと決意を新たにしました。